菌をきちんと編#75

菌ケア視点でおすすめ【ボディソープの選び方】市販の人気製品を徹底調査



子供から大人まで、体を洗うすべての人が避けては通れないボディソープ。

毎日何気なく使っているけど、実は乾燥やニキビなどの肌悩みにもつながりやすいスキンケアの一つです。

「このボディソープは自分に合ってる?」
「洗い流した後の乾燥が気になる...」

など日々疑問や悩みを抱えている方もいるはず。

KINSにも「おすすめのボディソープを教えてほしい」といったユーザーさんからのお声がよく届きます。
菌ケア観点でのボディソープ選びはどこにも情報がないため、ボディソープ難民になっている方が多いようです。

この記事では、実際の人気ボディソープを用いた検証を行い、得た結果をもとにあなたの肌に合ったボディソープの選び方を菌の観点から詳しく解説します。
 

 


 

理想の肌状態は?ボディソープと肌トラブルと「菌」の関係

KINSユーザーさんから日々寄せられる、スキンケアのお悩み。

そんな中で「ボディソープに関するお悩み」をお聞きしたところ、以下5つの回答が多く得られました。

  • 1位 選ぶ基準がわからない 
  • 2位 乾燥してしまう
  • 3位 石鹸との使い分けがわからない
  • 4位 ニキビケアが気になっている
  • 5位 汚れが落ちているか気になる

 

その中でも特に多かったのが、やはりボディソープを選ぶ基準がわからないという方。

そこで【菌の観点】から選ぶ際に意識すべきポイントを明らかにするため、肌の悩みとボディソープの関係を紐解いていきます。


ボディソープに関連した肌の悩みに着目すると、体を洗った後の乾燥が気になる。つまり洗い流した後の"つっぱり"などを感じている方が多いようです。

そして

「乾燥するのに肩や背中にニキビはできる…」

なんていう肌トラブルに悩んでいる方も多いよう。

その結果、使っているボディソープが自分に合っているかどうか、よくわからないという状況に陥っているのかもしれません。

しかし実は乾燥やニキビなどの肌トラブルは、ボディソープや洗体に大きく関わっているかもしれません。その核心に迫っていきましょう。


 

健康的な肌は「弱酸性」? pHが「アルカリ性」に傾くと肌トラブルの原因に



そもそもpHとは何か?
簡単に言うと「肌の性質」を表すもので、pH7である「中性」を基準に、pH7より数値が低ければ「酸性」、高ければ「アルカリ性」です。

一般的に、健康的な肌はpH4.5~6.0の弱酸性を保っている状態だと言われています。

ではKINSで言う健康な肌とは何か?

それは「皮膚常在菌」のバランスが整った肌のこと。

私たちの肌の表面は、『皮脂膜』という天然の保護膜によって守られており、通常は弱酸性に保たれています。

しかし汗や蒸れなどによってアルカリ性側に傾くと、アルカリ性を好む悪玉菌である黄ブドウ球菌や真菌・アクネ菌が過剰に増え、炎症や湿疹を招くことにつながります。

ある論文では、石けんなどの洗浄剤による洗顔が皮膚のphバランスを変化させる、ということが示唆されていました。この論文では肌のphバランスはアルカリ性に傾くと、肌のバリア機能や肌フローラ、つまり常在菌のバランスにまで影響を与えるとされています。(※1)

つまり、肌の菌とpH、そして肌トラブルの間には密接な関係があることがわかり、
健康な肌のためには、pH値を弱酸性に保つことが大切

その点を意識するとボディソープ選びでも「弱酸性」を意識するのがよいと考えられます。


 

"乾燥"はボディソープに含まれる「洗浄成分」が原因かも?

KINSでは【皮膚常在菌】の観点からも、ボディソープによる「洗いすぎ」には注意すべきだと考えています。

その理由として以下のことが挙げられます。

 

  • ・美肌に不可欠な皮脂や潤いを奪ってしまうから
  • ・お肌に潤いを与える「美肌菌」の住処にダメージを与えてしまうから
  • ・お肌のバリア機能を弱めてしまうから

 

まずボディソープに含まれる洗浄成分は、汗や汚れを取り除くためにある程度の「洗浄力」が不可欠です。

しかしそれはつまり、肌表面でバリア機能の役割を果たしている「皮脂」もまとめて洗い流してしまうリスクがあるということ。

本来であれば、皮脂はお肌の潤いを保つためにある程度は不可欠なもの
また菌ケアの観点からも、皮脂は美肌菌のエサにもなるため適度に必要になってきます。 ただ人によっては強い洗浄力の洗顔料によって、皮脂を奪いすぎていることも考えられるのです。

そして皮脂が奪い去られると、お肌の乾燥を招きます。すると、乾燥を防ぐために皮脂の分泌がより活発に行われ、テカリや化粧崩れ、時には肌荒れの原因になる場合も。


ボディソープの洗浄力は、製品に使われている洗浄成分によって様々。
体の汚れや汗はしっかり落とせつつ、過度に皮脂や潤いを奪いすぎない。
そんな適度なバランスを見つけることが大切
なのです。



 

KINS流・菌ケア観点で肌質に合ったボディソープの選び方



皆さんがボディソープを選ぶ際に
基本的に意識してほしいポイントは以下の2つ。
  • ・低刺激の洗浄成分
  • ・洗浄力が強すぎない
  • ・pH値が弱酸性

弱酸性&優しい洗浄力のボディソープで体を洗うことで、肌状態がアルカリ性に傾くことを防ぎ、肌の潤いやバリア機能を守る。これにより乾燥やニキビなどの肌トラブルを防ぐことにつながります。

しかし、pH値に関して勘違いしてほしくない点は、「アルカリ性つまり石鹸系のボディソープが肌に悪いわけではない」ということ。

アルカリ性のボディソープが持つ特徴として、洗浄力が高く皮脂汚れを落としやすいことが挙げられます。
そのため、脂性肌や汗で蒸れやすい背中・胸のニキビに悩む方に対しては、アルカリ性のボディソープが有効な場合もあるんです。

つまりボディソープと肌質には「相性」があり、最適なボディソープは人によって異なる可能性があります

肌タイプごとに、おすすめのボディソープはどんなものがあるか見てみましょう。


 
肌質 ボディソープ 理由
脂性肌 弱酸性/アルカリ性 皮脂分泌が多いと背中ニキビの原因に。基本的に弱酸性を使用すべきだが、過剰な皮脂汚れは洗い流すべき。
混合肌 弱酸性 肌の表面は皮脂でベタついているが内部は乾燥している、いわゆる「インナードライ」。最低限の洗浄力で皮脂汚れを落とすべき。
敏感肌/乾燥肌 弱酸性 肌荒れや乾燥はバリア機能の低下が原因。その場合、肌は弱酸性に戻す力が弱い。湿度が低く乾燥しがちな冬場におすすめ。
赤ちゃん 弱酸性 赤ちゃんの肌はかなりデリケート。皮膚の薄さは大人の1/2ほど。なるべく刺激を避ける。


この表はあくまで傾向のはなし。

先ほど述べたように、基本的には弱酸性&低刺激のボディソープを使用し、あなたの肌質や悩みに合わせてアルカリ性の製品を試してみてください。
 
最後に、「どうやってボディソープがアルカリ性か弱酸性かを見分ければいいの?」と疑問に思っている方も多いはず。

弱酸性かアルカリ性かを見分ける方法は、「製品の成分表記を確認すること」です。

「カリ石ケン素地」「石ケン素地」などの石けん系や、「ラウレス-4カルボン酸Na」などのカルボン酸系の洗浄成分が含まれていれば"アルカリ性"

「ココイルグルタミン酸」「ラウロイルグルタミン酸」などのアミノ酸系や、「アリキルグリコシド」「ラウラミドDEA」などのノニオン系、「コカミドプロピルベタイン」「ラウラミドプロピルベタイン」などのベタイン系の界面活性剤が含まれていれば"弱酸性"と考えられるでしょう。

不安な場合はメーカーに直接確認するのも確実です。

 

▼界面活性剤の種類について詳しくはこちら
界面活性剤があなたの肌に及ぼす影響と上手な付き合い
キーワード:界面活性剤



 

市販の人気ボディソープの実態を調査



ここまで、皮膚常在菌と肌トラブルとボディソープの関係について解説してきました。

しかしここで、健康的な肌の指標となりえる「pH」と「水分量」が正常に近い、ボディソープの製品タイプはどのようなものか?という疑問が浮かんでいる方も多いはず。

そこで今回は最適なボディソープを探るために、実際の人気製品を使った検証を行いました。

まずは肌トラブルと密接に関わっているpHを機械で計測。
続いては少しマニアックですが、肌にボディソープをつけて拭き取り、60分後にどれくらい水分量が低下したかを測ります。


 

検証で使用したボディソープの種類

A社(アミノ酸系+ノニオン系+ベタイン系)


A社は、植物性の「アミノ酸系」、唯一電気を帯びない「ノニオン系」と、マイナスとプラスの両方の性質を持つ「ベタイン系」の洗浄成分を使用しています。
潤いを奪いすぎない適度な洗浄力で、肌に負担をかけない処方設計です。
 

B社(高級アルコール系)


素肌と同じ弱酸性で肌の潤いを守りながら汚れを落とします。
メインの洗浄成分が、高級アルコール系=陰イオン界面活性剤に分類される「ラウレス硫酸Na」であるため、低刺激でありながら強い洗浄力を発揮。
しかしながら脱脂力が強いため、敏感肌・乾燥肌の方は注意が必要です。
 

C社(石鹸系)


アロマオイルが添加された「石鹸系」のボディソープです。
100%植物性の洗浄成分を使用。
香料・防腐剤・着色料を一切配合せず、無添加処方で作られました。

 

D社(ベタイン系)


D社は、ベビーシャンプーの成分として頻繁に使用される「ベタイン系」の洗浄成分を配合しているため、皮膚刺激性は弱く、洗浄力もやや低め。
植物性の保湿剤を使用しているため、洗いあがりの"つっぱり"も軽減されます。
 
 

E社(ノニオン系)


E社の洗浄成分に関しては、「ノニオン系」界面活性剤である"デシルグルコシド"のみを配合し、超低刺激×高洗浄力を実現。
アロエベラ液汁をベースに保湿成分もたっぷり配合しています。
 
 

各種アイテムのPH値/60分後の水分量低下率を比較



専用の機械を用いて、各ボディソープのpH値と水分量の低下率(60分後)を計測した結果を表にまとめています。

水分量の低下率を測る方法と実験の注意点については以下をご覧ください。

(※実験方法)
肌の水分をふき取り、時間の経過とともに肌の水分量がどのように変化するかを調査する。湿度と温度がそれぞれ同じ場所で実施。

(※注意事項)
・pH値を測る際、125mlの水に同じだけ溶かして測っているので製品により濃度が若干異なります。
・今回は60分後の水分量を測っているため、その後の低下率は考慮していません。
 
 
商品 pH値 水分量低下率
7.21 105.54%
A社 5.91 84.29%
B社 6.20 77.34%
C社 9.84 75.32%
D社 7.07 72.60%
E社 5.75 75.19%


▼まずは「pH値」について見ていきましょう。
もちろん水は7.21で中性です。これを基準に各々のボディソープが酸性/アルカリ性なのかを確認します。

この中で見ると、A社とE社のpH値が5台で弱酸性と言えそうです。
逆に、石鹸系のC社は9.84で、かなりアルカリ性に傾いているという結果になりました。

▼続いて「水分量低下率(60分後)」について見ていきましょう。
これはA社の圧勝で、水分を拭き取ってから60分後に約-16%の水分量まで戻っています。


2つの調査結果を見ると、今回用意した製品群のなかではpH値で2番目に弱酸性かつ水分量低下率が低かったのはA社でした。 またpH値の観点からだと弱酸性だったE社も、乾燥で悩む方にはおすすめと考えられそうです。

調査結果の大まかな傾向としては、
ノニオン系の界面活性剤を配合したボディソープは、pH値が弱酸性であることがわかりました。

 

肌に住む菌バランスを意識して最適なスキンケアを


 
今回は「どんなボディソープを使えばいいかわからない...」というお悩みを解決するため、人気の市販ボディソープと専用機器を使ってpH値と肌水分量の検証を行いました。

菌のスペシャリスト・KINS視点での【洗浄成分と菌の関係性】も踏まえ、わかってきたのは肌を弱酸性に保ちながら、なるべく刺激を抑え、必要最低限の洗浄力で汚れを落とすことが重要だということ。

お肌の菌バランスを整えるため、この機会にボディソープの選び方を見直してみてはいかがでしょうか。


KINSではこれからも、菌ケアの観点から注目すべきトピックや、おすすめできる製品を見つけたらご紹介していきます。

ボディソープ選びも、お肌の「菌」にやさしいものを。
KINSと一緒に"自分の肌に最適なスキンケア"を見極めていきましょう。



参考文献:
・(※1)
Jürgen Blaak, Peter Staib ”The Relation of pH and Skin Cleansing” PMID: 30130782 DOI: 10.1159/000489527

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