掲載日 | 2023.07.19
更新日 | 2023.07.19

バスタイムで腸活!お風呂でできる簡単腸ケア習慣をスタート

掲載日 | 2023.07.19
更新日 | 2023.07.19
全身の免疫機能の約7割を担っていると言われる「腸」。つまり腸の機能が低下することは、身体の免疫力も下がるということ。

逆に言えば、腸内環境を整えることこそが、健康への近道なのです。わたしたちは日々発酵食品を食べたり乳酸菌サプリメントを摂ったりして、腸へ様々なアプローチを心がけています。でも実は、いつものお風呂時間への意識を少し変えるだけでも、立派な腸活になるのです。

そこで今回は、毎日のお風呂で簡単にできる、腸活習慣をご提案します。

シャワーだけで済ませずに、まずは湯船に浸かりましょう

シャワーだけで済ませずに、まずは湯船に浸かりましょう

仕事で忙しくても、子どもに手がかかっても、「お風呂に入ること」は誰もが習慣になっているはず。そんな毎日のお風呂時間の中で、手軽に腸をケアできたら嬉しいですよね。では質問です。お風呂に入るとき、湯船に浸かっていますか?

「時間がない、夏だから」と言ってシャワーだけで済ませていないでしょうか?実はお風呂でできる腸活の基本は、とにかく「湯船に浸かること」。まずは温かいお湯にゆっくりと浸かって、身体の深部体温を上げることが大切です。とくに女性には「冷え性」が多いと言われていて、平均体温が36℃を下回るという人も。

よく耳にする「体温が上がると免疫力があがる」という話の信憑性は定かではありませんが、体温が上がれば血流が促されるのは事実血液の流れがスムーズになることは、腸だけでなく様々な内蔵の動きを活性化します。ちなみに腸内細菌が活発に動く温度は、約36.5~37.2℃と言われています。

つまり身体が冷えていると、腸の動きを鈍らせると同時に、腸内細菌の働きも弱まってしまうことに。これではせっかく食事に気をつけていてもサプリメントを摂っていても本末転倒。意味がなくなってしまいます。

湯船にしっかりと浸かって身体を芯から温めることは、血液のめぐりを良くし、結果腸活に繋がるのです。さらに入浴は、全身が湯船に浸かることで腸のある内臓に水圧がかかり、それが刺激となって腸の動きが活発になるというメリットも。お風呂に入るときはできるだけ、ぬるめのお湯に、できれば15分ほどゆっくりと浸るように心掛けましょう。

お風呂でリラックスして副交感神経にスイッチを

せっかく湯船にゆっくり浸かるなら、リラックスして自律神経を整えてくれるアロマや、効果的に温浴効果を高める入浴剤を活用しましょう。

よく耳にする「自律神経」とは、自分の意識とは無関係に24時間働いている神経。例えば呼吸や心臓などの循環器、消化や吸収などをつかさどる神経などがあります。手足は自分で動かそうと思って動かすことができますが、血液の流れや汗は自分でコントロールできませんよね。

自律神経は交感神経と副交感神経に分かれ、一方が優位に働いているともう一方は休んでいるというように、シーソーのような関係。そしてそのバランスは1:1で動くのが理想とされています。基本的には昼活発に動いているときは交感神経が優位になり、夜リラックスしているときや寝ているときは副交感神経が優位になっています。

そして消化器官の動きをつかさどる自律神経は、腸と密接に関わっているのです。自律神経が乱れて交感神経ばかりが優位になっている状態では腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすい傾向に。逆に副交感神経が優位なときは、腸が活発に動いているのです。

つまりお風呂時間にリラックスして副交感神経を高めることは、腸にとっても理想的な状態であると言えます。

さらにわたしたちの身体は体温が下がるときに眠気が起こるようになっています。寝る約2時間前にしっかりと温まっておくことで、眠りにつく頃にはちょうど体温が下がり始め、スムーズに寝付くことができます。寝つきが良くなることで睡眠のクオリティが高まり、朝のスッキリとした目覚めに導きます。

副交感神経を高めてくれる、香り豊かな精油たち

お風呂で手軽に自律神経を整えるには、アロマがとても効果的。香りを嗅ぐと約1.5秒で脳へ信号が送られ、自分の意識とは無関係に本能に働きかけてくれます。では、副交感神経を優位にする香りとはどんなものがあるのでしょうか。まずは誰もが知っている、リラックス効果が期待できる王道の香りといえば「ラベンダー」

鎮痛・鎮静効果もあり、不眠や頭痛のケアにも役立ちます。そのほか不安や緊張を緩めてくれる「ベルガモット」や「イランイラン」、「白檀」(ビャクダン)とも呼ばれ、甘くて落ち着いた香りの「サンダルウッド」万能のハーブとも言われる「カモミール」などもおすすめです。

とはいえ、「この香りじゃないと」と頑張りすぎてしまうとかえってストレスになってしまうので、自分が「癒される」と思えば、その香りが副交感神経に働きかける香りだと思ってください。

アロマをお風呂で効果的に取り入れるには?

市販で手に入るバスオイルやバスミルクなどのほか、精油(エッセンシャルオイル)を使って簡単にアロマグッズを手づくりする方法も。

ただし植物のパワーを高濃度に閉じ込めた精油は刺激が強いものもあり、直接肌につけてしまうと肌トラブルに繋がることも。アロマバスを楽しむときは、そのまま湯船に垂らすのではなく天然塩やキャリアオイルと混ぜるようにしてください。リラックスするためには、38~40℃程度のぬるま湯に、15分ほど長めに浸かるのが効果的。

熱いお湯に入ると交感神経が刺激され、腸の動きも鈍くなってしまいます。天然塩に好きな香りのエッセンシャルオイルを数滴垂らせばバスソルトになりますし、シアバターやホホバオイルなどのキャリアオイルと混ぜればバスオイルに。そのほか、シュワシュワと発泡するバスボムも簡単につくれます。

オンラインでも購入できますし、アロマショップでも色々な商品が並んでいます。お気に入りの香りを見つけて、ぜひアロマバスを楽しんでみてください。

バスボムのつくり方

バスボムのつくり方
〈材料〉

・エッセンシャルオイル
5滴
・重曹大さじ
2杯
・クエン酸
大さじ1杯
・天然塩
大さじ1杯
・グリセリン
小さじ1杯

作り方

  1. ①重曹、クエン酸、天然塩をよく混ぜ合わせ、精油とグリセリンを加え、さらによく混ぜます。
  2. ②よく混ざったらラップにつつみ、おにぎりを作るように握って形を整えたら完成。

シリコンカップに入れて好みの形をつくったり、色素を入れたりして色付けするのも楽しいですよ。

*エッセンシャルオイルにより、肌への刺激の強さが異なります。肌の弱い子どもに使用する際は少量から試しましょう。その際も、事前にパッチテストをしてください。

市販の入浴剤を選ぶなら、炭酸泉がおすすめ

お店に行くと、多種多様の入浴剤が並んでいますが、腸活目線で選ぶなら炭酸系を。炭酸ガスが溶け込んだお湯は血流改善効果が期待でき、腸の働きを活発にしてくれます。今回は数多くの入浴剤の中から厳選した、中性重炭酸入浴剤「BARTH」をご紹介。広報の武田さんに、その効果を教えてもらいました。

BARTH 薬用中性重炭酸入浴剤

BARTH 薬用中性重炭酸入浴剤

3回分、10回分、30回分の3サイズが展開されており、それぞれ価格は3回分990円、10回分2,750円、30回分6,600円となっております。

「炭酸泉は、炭酸ガスがお湯に溶け込むことで生まれる重炭酸イオン(※)が温浴効果を高めて血行を促進し、冷えや疲れ、肩こり等に効果があると言われています。なかでも、ドイツをはじめとする世界的にも希少かつ特別な中性重炭酸泉は、お湯が限りなく中性に近い状態で、より豊富な重炭酸イオンを含むことで知られています。

『薬用BARTH中性重炭酸入浴剤』はその中性重炭酸泉の研究から独自の技術で開発された入浴剤であり、BARTHのお湯も重炭酸イオンを豊富に含むことが特徴です。

重炭酸イオンは湯温に関わらず効果を発揮するため、ぬるめのお湯でもゆっくり浸かることで血行を促し、疲労回復や体温の上昇をサポートします

※有効成分炭酸水素ナトリウムのこと

TWO PRマネージャー 武田瞳さん

武田さんのお話から、重炭酸イオンを含んだ炭酸泉はぬるま湯でも体温上昇と血流改善効果が期待できることが分かりました。せっかくの炭酸泉でも、熱いお湯では交感神経が優位になってしまいます。重炭酸イオンたっぷりのぬるま湯で副交感神経を高めつつ、体を温ため腸の動きも活発に。さらにアロマキャンドルなどで副交感神経に働きかけるとより効果が高まります

湯船に浸かっている間に腸マッサージを

腸は冷えに弱い臓器。温かい湯船に浸かっている間に腸をマッサージしてほぐすことで、さらに動きを良くしましょう。

まずは大腸をマッサージ。仰向けをイメージして、できるだけ体を伸ばします。利き手をグーにして、おへそから下に向かって「の」の字を描くように動かします。このとき力は入れすぎず、心地いいいと感じる程度で大丈夫です。次は小腸です。両手の人差し指と中指でおへその周りを時計回りに軽く押して刺激します。このときも力は入れすぎないこと。どちらのマッサージも、回数はあまり気になくて大丈夫。とにかくリラックスして、心地いい程度に行うことが大切です。

温まっている間に手でお腹をマッサージするだけなので、特別な道具もお金も不要。なのに効果は絶大です。とくに便秘がちな日や、お腹が張るときなどはぜひ試してみてください。

湯冷めしにくく美肌効果も期待できる「酒粕風呂」もおすすめ

湯冷めしにくく美肌効果も期待できる「酒粕風呂」もおすすめ

昔から、酒蔵で働く職人の手肌はキメ細かくて透き通るようにきれいだと言われています。温度や湿度管理を徹底し、水仕事も多くて過酷な環境にも関わらず、どうして美しい手を保ち続けていられるのでしょうか。それは酒造りの工程で、栄養価に優れた酒粕や麹などにたくさん触れているから。

酒粕とは、日本酒をつくるときにできる搾りかす。米とこうじを発酵させてつくられたもろみを搾ることで、搾りかすである酒粕と、日本酒である液体に分離されます。日本酒はそしてその液体をろ過し、加熱することで完成するのです。ただ“かす”と言っても、酒粕にはお米の栄養がたっぷり。

ビタミンやミネラル、炭水化物、たんぱく質、食物繊維などお米の栄養や旨みがギュッと詰まった酒粕は、昔から粕汁や粕漬け、甘酒など様々な料理で使われてきました。最近ではスイーツにもよく使われていますよね。さらに美容成分も豊富に含まれていることから、化粧品の原料としても多く使われています。

そんなスーパー食材ともいえる酒粕は、入浴剤としても優秀。美肌効果に加えて保温効果もあるので、酒粕風呂に入ることで湯冷めしにくくなり、ポカポカと温かさが続きます。スーパーでもお手頃価格で購入できるので、毎日の入浴剤として気軽に楽しんでみてください。

酒粕風呂のつくり方

酒粕をお風呂に入れるとお湯が乳白色になり、とろんとして肌あたりがやわらかくなります。ここでは簡単な「酒粕風呂」のつくり方をご紹介します。

・アルコールが気になるときは、まず電子レンジで30秒~1分ほど温めましょう
・酒粕を目の細かいガーセに入れ、口をゴムで止めて。
・ガーゼに入った酒粕を、お湯の中でよく揉んで成分を絞り出します。

酒粕の量は好みによりますが、100~200g程度。ガーゼがなければキッチン用の水切りネットや、お茶パックなどでも代用できます。温めてアルコールを飛ばさずとも、日本酒を入れるよりはアルコールは低め。気にならなければそのまま入れても大丈夫です。

酒粕風呂に入ったあとは温かさが続き、肌がしっとりするのを実感できるはず。さらに天然塩をいれると、より血行が促進されて発汗作用も高まります。

アロマやマッサージ、酒粕風呂など様々なお風呂習慣をご紹介しましたが、一番大事なことは「ゆっくりと、ぬるめのお湯に浸かること」。とくにこれから迎える夏は、冷たい飲み物や食べ物を多くとりがち。室内にいてもエアコンなどで体が冷えてしまうので、冷え性の女性ならなおさらです。忙しくてもなるべくシャワーで済ませずに、温かいお湯に浸かるようにしましょう。そしてその時間はリラックスしてアロマやマッサージを楽しみながら、日々のストレスを解き放ちましょう。それが結果、腸活にも繋がります。

記事の監修

株式会社KINS代表、菌ケア専門家
下川 穣

岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。

INSTAGRAM : @yutaka411985 ,  @yourkins_official
X : @yutaka_shimo

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