菌をきちんと編#070

顎ニキビはマスクのせい?マスク荒れの原因と肌に優しいマスクの選び方


感染症対策としてマスクをつける生活が当たり前になってから、約1年半。

外でお仕事されている方は、もしかすると毎日8~10時間以上、マスクをつけっぱなしという状況が続いているかもしれません。

そんなあなたを悩ませるのがマスク荒れやマスクニキビでしょう。
海外の論文では「マスクネ」とも呼ばれているこの問題、どうやらマスクの摩擦だけが原因ではなさそうです。

この記事では、マスクによる肌荒れ・ニキビが起こる5つの原因と具体的な対処法、おすすめマスクの選び方を解説します。

 

 





【マスクネ】が起こる3つの理由と対処法



マスク生活で増えているマスク部分のニキビ、近年では「マスクネ」と呼ばれ論文も発表されています。

 マスクによって肌荒れ・ニキビが起こる原因を聞かれたら、何が思いつきますか?


おそらく「蒸れ」「摩擦」「乾燥」などが頭の中に浮かんだ方が多いのではないでしょうか。

確かにそれらの要素が関わっているのは事実ですが、さらに助長する別の原因もあったのです。

実は良かれと思ってやっていた日頃のスキンケアがマスク荒れに影響していた...なんてことも。

ここではマスク荒れ・ニキビが起きる理由として考えられる、3つのポイントをご紹介します。


①根本の原因は「菌」のアンバランスにあった

2021年に出た最新の論文では、マスク荒れ・マスクニキビの根本のポイントというのは実はマイクロバイオームの破壊、つまり肌の常在菌のアンバランスにあるのではないかとされています。(※1)

そうなる原因としては、不織布マスクを長時間つけることにより以下2つの要素が現れるからだそう。

  • 1. 皮膚の温度上昇
  • 2. 発汗作用の上昇


マスクによって温度の上昇や発汗が起き、カビの仲間であるカンジダやマラセチア真菌、さらに頭皮のニオイなどにも関係するコリネバクテリウムが増えてしまう。このようなメカニズムで、菌のアンバランスにつながっていくということが明示されていました。(※1)

これは温度や湿度の高い環境では雑菌が繁殖しやすいことに加え、「蒸れ」によって肌のphバランスが変化することにも関係しています。

肌の酸性/アルカリ性を表すphバランスですが、実はアルカリ性の環境ではアクネ菌やマラセチア真菌も増えやすいという傾向が。

そしてマスク蒸れのような湿度の高い環境では、肌がアルカリ性に傾きがちということもわかっているのです。(※2)

マスクによるイヤな蒸れは、菌バランスにも影響していたのですね。

▼マスクニキビと蒸れ、菌バランスの詳しい関係はこちら
マスクでの肌荒れ・ニキビの原因は「菌」?簡単にできる対策ガイド
キーワード:ニキビ、マスク荒れ


②マスクの凝ったデザインにも黄色信号?


顔の1/3を覆うマスク。

最近ではひとつの装飾品としても考えられています。

やっぱりファッションとしてもマスクのデザインを可愛くしたい、と考える方が増えていますよね。

しかし、ここにひとつ”落とし穴”があるんです。
実はマスクネの論文では色味に使われる合成染料が、アレルギー性皮膚炎の発症に影響を与えるかもしれないということが新たな切り口として示唆されていました。(※1)

また暗い色は熱を保持し、皮膚の温度を上昇させる、といった懸念点も指摘されています。(※1)


③【要注意】日頃のスキンケアにもマスクネの原因が?

KINSユーザーさんからよく聞くご質問として
「私のスキンケアって何か問題ありますか?」というものがあります。

確かに、日頃から肌のために行っているケアが悪い方向に働いていた…といったことは避けたいですね。

実は一般的には肌に良いとされるものでも、マスクとの相性を見るとむしろ悪影響を与えている可能性があるんです。

以下にマスク荒れ・マスクニキビを予防・改善するために避けるべきNGスキンケアをご紹介しましょう。

 

W洗顔による洗いすぎ


ニキビ対策でつい陥りがちなケアが「洗い過ぎること」。

自分はオイリー肌だから、という理由でW洗顔や朝晩の洗顔を続けてはいませんか?

当てはまる方は見直してみるといいかもしれません。

過度な洗顔や化粧品の使用は、「美肌菌」とも言われる表皮ブドウ球菌を減らしてしまったり、皮脂を奪いすぎて逆に乾燥させてしまう恐れがあるのです。

もしクレンジングを使う場合には、強い界面活性剤が多いものは避けられると良いでしょう。

基本的にW洗顔は避けることも、KINSではおすすめしています。

洗顔に関しては、朝はぬるま水」で、肌に「優しい洗顔料」「夜のみ」使用することを意識してみてください。

▼こちらの「みんなでみらいを」のクレンジングは、米ぬか成分で優しくメイクも落とせます。

米ぬか酵素洗顔クレンジング+クレイ ¥3,850

 

▼界面活性剤の詳しい種類や選び方はこちら

界面活性剤があなたの肌に及ぼす影響と上手な付き合い方
キーワード:界面活性剤

 

▼美肌菌のヒミツを知りたい方はこちらの記事もおすすめです

美肌菌とは?化粧品に負けないスキンケア効果を菌の専門家が解説
キーワード:美肌菌

 

 

スキンケア製品の【閉塞性物質】

マスクネに関するデータでは「閉塞性、つまり肌に膜をするような働きが強い物質や成分は、マスク荒れ・ニキビを引き起こす可能性がある」という説もあります。(※1)

これは代表的な化粧品成分で言うと以下の3つです。

  • ・ワセリン
  • ・ミネラルオイル
  • ・ジメチコン(シリコン)

これらの成分に関して大切な点は、ワセリンやミネラルオイル、ジメチコン自体が一概に悪いわけではないこと。

特に白色ワセリンは保湿性にかなり優れています。

また「ミネラルオイル」はクレンジングなどによく使われますし、「ジメチコン」はヘアトリートメントや、美容液などのテクスチャーのためにも使われるごく一般的な成分です。
決してこれらの成分が健康に悪い、といった意味ではないのです。

しかし、ことマスクニキビとの相性においてはあまり良くないかもしれないという見解があるということ。


成分表で後方にこれらの物質が記載されている場合はそこまで強い影響を与えないと考えられますが、メイン成分として使われている場合にはマスク荒れの気になる方は注意してみましょう。

 

自己判断によるニキビ治療は危険

ついつい自己判断で強いピーリングや、ニキビ治療の薬を使ったりしていませんか?

ニキビにはピーリングがいいんだよね
アクネ菌はニキビの原因だから殺菌すればいいんだよね…」といったように。
もちろん診察を受け、皮膚科医の管理・指示のもとでの使用は問題ありません。

しかしどうやら、自己判断での使用がマスクニキビの悪化要因になっている可能性もあるようです。

具体的に、自己判断での頻用がおすすめできない成分はこちら。

  • ・エタノール(殺菌成分)
  • ・サリチル酸(ピーリング成分)
  • ・AHA(ピーリング成分)
  • ・レチノール(ピーリング成分)

これらの成分は刺激が強めだったり、殺菌効果が高かったりといった特徴が。それゆえに肌状態によっては菌バランスを乱してしまったりと、負担につながる可能性が考えられるのです。



日焼け止めにマスクネの原因が?

「え?日焼け止めって肌荒れを防ぐために必要じゃないの?」と驚いた方もいるかもしれません。

確かに日焼け止めは紫外線から美肌を守るという、重要な役割があります。

ただここで注目するのは油性成分が多い、簡単にいうと「ウォータープルーフの日焼け止め」です。

マスクの中でウォータープルーフ系の日焼け止めを使用することは、ニキビやアトピー悪化の発症率を高めるという見解も。(※1)
これはマスク内の汗や湿気の影響が関連しているようです。

「じゃあマスクの下の日焼け対策はどうすればいいの?」
という疑問が出てきますよね。

ここについて論文内では、"UVカット機能のあるマスクをつける"といった補助策も示唆されていました。(※1)

 

蒸れやすいマスク部分にウォータープルーフの日焼け止めは避けつつ、UVカット効果のあるマスクを選んで紫外線対策はしっかり行いましょう。

▼KINSおすすめの日焼け止めはこちらの記事へ

【2021年最新版】KINS流おすすめ日焼け止め5選
キーワード:日焼け止め

 

【市販のおすすめマスク3選】肌に優しいマスクの選び方



皆さんが一番お困りであろうマスク選び。

マスク荒れ・ニキビの原因を踏まえたうえで、肌に優しいマスク選びで大切な要素は以下の2つです。

  • 抗菌性(ナノ銀・酸化亜鉛・酸化銅)
  • UVカット


「抗菌性」に関しては、根本のポイントである「菌のアンバランス」、つまり良くない菌の過剰な増加は避けたいため。

むやみに殺菌するのは良くないけど、マスクにおいて抗菌は重要です。

そのため、マスクの中にナノ銀や酸化亜鉛・酸化銅のような抗菌系の成分が織り込まれているのは理想的だと言えます。


そして「UVカット」に関しては、前章で触れた通りマスクの中でのウォータープルーフ系日焼け止めが肌荒れリスクにつながるため。

生地にUVカット機能のついたマスクがおすすめです。


そしてやはり摩擦も肌の負担になりやすいのと、一般的にウイルス予防の観点からは不織布が良いと言われている点も考慮したいところ。

そんな「抗菌性・UVカット・不織布・摩擦が少ない」というポイントを意識し、KINSが見つけたおすすめ市販マスクはこちらの3つでした。(*価格は参考価格です。)

それぞれにスペックが異なるので、特に意識したい機能で選んでみてください。

 

商品名 スペック 価格
ナノAG+AIRマスク 不織布、UV99%カット、銀イオン抗菌、使い捨て 3,278円(税込)/50枚
DRC医薬ハイドロ銀チタンマスク 花粉・細菌・黄砂・ウイルス・PM2.5防御フィルター 759円(税込)/3枚
抗菌銅(Cu)イオンマスク 機能性抗菌、UVカット、洗濯再利用可能 790円(税込)/2枚

 

 

 

ナノAG+AIRマスク

こちらは気兼ねなく使える50枚入りの使い捨て、不織布タイプです。

高い抗菌性と、通気性がしっかりしているので蒸れにくいのがおすすめポイント。お値段も手頃で普段使いできますね。

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DRC医薬ハイドロ銀チタンマスク

こちらは医師によって考案された、「銀チタンシート」が特徴のマスク。 長時間していても耳が痛くなりにくい、やわらかめのフィット感も特徴です。

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抗菌銅(Cu)イオンマスク

こちらは「抗菌銅(Cu)」が生地に練りこまれた、抗菌性に優れたマスク。 UV効果も兼ね備えています。こちらは不織布ではないのですが、その代わり洗って再利用できるのがポイントです。

抗菌銅(Cu)イオンマスクをAmazonで見る

 

※ご紹介したマスクはウイルス感染を100%防ぐといった保証のあるものではありません。

 

 

 

菌のバランスを味方につけてマスク荒れを防ごう


 

 

今回は菌のスペシャリスト・KINSならではの視点で、マスク荒れ・マスクニキビの根本原因と対処法について解説しました。

やはりマスクの中でも「菌のバランス」を整えていくことが、理想の肌へと近づくためには重要

今回ご紹介した、日頃のスキンケアで注意すべきことやマスクの選び方をぜひ参考にしてみてください。


KINSではこれからも、菌ケアの観点から注目すべきトピックや、おすすめできる製品を見つけたらご紹介していきます。

マスク選びも、お肌の「菌」にやさしいものを。
KINSと一緒に"菌を味方につけるスキンケア"を続けていきましょう。




参考文献:
・(※1)Wan-Lin Teo, The "Maskne" microbiome - pathophysiology and therapeutics, Int J Dermatol. 2021 Feb 12 : 10.1111/ijd.15425.

・(※2)Ehrhardt Proksch,pH in nature, humans and skin,Volume 45, Issue 9 Pages: i, 1029-1147, e238-e267, September 2018




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