菌をきちんと編#067

【菌×口腔ケア】KINS流・歯医者選びのススメ


虫歯や歯周病、口臭など。
口腔内にまつわる問題は日常生活に大きく関わり、一生向き合っていかなければいけません。

 


また菌ケア観点での歯医者選びに関する情報はあまりなく、
KINSにも「おすすめの歯科医院を教えてほしい」といったユーザーさんからのお声をよく耳にします。

 

そこで今回は、口腔ケアで気を付けるべき注意点おすすめ歯医者の選び方を大公開。

まずは、口腔ケアについての話を始める前に、以下のチェックシートを行ってみてください。

□朝起きると口の中がネバネバする

□口臭が気になる・他人に指摘された

□歯ブラシに血がつく・すすいだ水に血が混じる

□歯肉が赤く腫れる

□歯肉が下がって歯が長く見える

□歯肉を押すと血や膿が出る

□歯と歯の間にモノが詰まりやすい

□歯並びが変わった感じがする

□歯が浮いてる気がする

□歯が揺れている感じがする

 
いくつチェックがつきましたか?


実は、これら全て歯周病が原因となって発症する症状たち。

チェックが1つでもある場合は歯周病の可能性があり、4つ以上当てはまると中等以上に歯周病が進行している恐れがあるのです。

そんな方はぜひこの記事を読んで「歯と菌に関する知識」を理解し、口腔内のケア及び適切な治療を受けることをおすすめします。


 




 

"口腔内細菌叢"の存在と【口腔内】3つの注意点


私たちの口に中には約400種もの菌が存在していることをご存じでしたか?

この細菌の集団のことを「口腔内細菌叢」と呼び、口腔内を始め生活習慣病や心不全などの全身疾患との関わりが注目されているんです。

そんな無数の細菌が住みつく口腔内において、注意すべきポイントを3つご紹介していきます。

 

 

 

①歯周病は口腔内だけでなく全身に影響する

実は歯周病の一番のポイントは全身への影響

もちろん歯が抜けるとか口臭・歯茎の炎症など、口腔内での問題も見過ごせません。しかし、それらが霞むほどに歯周病から全身への影響は大変なものなんです。

 

例えば、脳のところで見るとアルツハイマー病
こちらはマウスを用いた研究ですが、人の中年=40代~50代ぐらいに当たるマウスに歯周病菌を3週間連続で投与しました。

その結果、マウスの脳内に存在するアルツハイマー型認知症のような病態を引き起こす、異常なたんぱく質の「アミロイドβ」が10倍まで増え、記憶力が低下したそうです。(※1)


続いて糖尿病。
なんと歯周病の治療で歯肉の炎症をコントロールできれば、インスリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善することが明らかになっています。(※2)

他にも挙げればきりがないですが、心疾患や循環器系の疾患、結腸癌・直腸癌、あとは大腸炎になりやすいこともわかってきています。



そして出産までにも影響が
ある研究によると、歯周病にかかっている患者は早産・低体重児出産になる確率が、
かかっていない患者に比べて約7.9倍も高かったと報告されています。(※3)


そのため、これからは歯周病を単なる口の悩みと考えるのではなく、全身に悪影響を与えかねない重要な病だと認識してくださいね。



口腔内の菌と全身との関係性はこちらで詳しく解説しています。

口腔内の菌が全身に与える影響
キーワード:菌、口腔

 



 

 

②膿むまで気づきにくい根っこの炎症

虫歯がひどく悪化して、根っこの歯茎のところに膿ができたり、激痛を伴う炎症。

これは専門用語で「根尖性(こんせんせい)歯周炎」と言います。


実は虫歯があること自体が大きな問題ではなく、それを放置して根っこに炎症が起きることが最大の懸念点

そして何より悩ましいのが、膿むまで根っこの炎症に自分で気づきにくいことなんです。当然、歯科医師に自ら話すこともなく、知らぬうちに慢性的な炎症が残っているというケースも結構あります。



そこから血流を通って炎症性物質が全身に巡ると、皮膚疾患などを引き起こすリスクも考えられるでしょう。



 

③金属の被せ物が不調の原因にも

虫歯を治療する際に、歯の奥まで進行している場合、削って被せ物をする必要が出てきます。

保険診療で使うような金属とかプラスチックいわゆるコンポレットレジンというものは、吸水性が高いために虫歯になりやすいのです。



さらに最近では金属アレルギーの方も増えていますよね。
歯科金属のアレルギーによって、主にアトピー性皮膚炎や湿疹などの皮膚疾患が引き起こされ、場合によっては脱毛症に至るケースもあるそう。(※4)

良かれと思って治療した歯が原因で、全身に悪影響が及ぶなんて恐ろしいですよね。


 

口腔ケアで手間/お金をかけるもの

これまでの話で、口腔ケアの重要性とそのポイントをご理解いただけたと思います。



「では何に手間をかければいいの?」
「どこにお金をかけるべきなの?」



今、このような疑問が浮かんでいるのではないでしょうか。

ここでは皆さんが【口腔ケアにおいて手間とお金をかけるべきモノ】について解説していきます。


手間をかけるべきは歯周病ケア


結論から言うと、手間をかけるのは「歯周病」です。


もっと踏み込んで言うと、基本的に予防にはお金がかからないが、放置するとお金がかかってしまうのが歯周病。



例えば、歯周病で左下の歯がグラグラするとします。そうすると噛み合いづらくなりますよね。

そうするとつい右噛みになり、右噛みのところが虫歯になりやすくなって、被せ物しないといけなくなる…といったように結果的にお金がかかるんです。



そのため、歯周病予防として一日2~3回のブラッシングと「フロス」をしっかり行いましょう。

 

また、歯磨き粉はなるべく低刺激で強い殺菌剤や界面活性剤不使用のタイプがおすすめ。
例えば、「バイオペースト」は研磨剤・界面活性剤不使用で、全成分天然由来成分にこだわった歯磨き粉です。


さらに、月に一回もしくは3ヵ月に一回の頻度で、定期的に歯医者さんに通うこともおすすめします。

 

 



根っこの治療にはお金をかけるべし

そしてお金かけるべき2つめは「根っこの治療」です。

ここを保険診療でやると、後で痛い目に合う可能性も。

東京医科歯科大学大学院(2016年)のデータによると、日本における根っこの治療の成功率は30~50%だと示されています。(※5)


つまり、半分以上が治療のやり直しを余儀なくされていることになるんです。

根っこの治療はどこかのタイミングでやり直し、回数を追うごとに削る範囲も広くなっていきます。神経を取ったり、神経を取った後に膿んだというような場合には、お金をかけるべきです。

では、「どうやってお金をかけるべきなのか?
この問いについて次の章で詳しく答えていきます。


 

 

KINSおすすめ・歯科医院の選び方3選

歯の治療を行ってくれるのは歯医者さん。
なのでお金をかけるべきなのは、必然的に「歯科医院の質」になります。

そこでKINS流・歯科医院選びの3つの指針をお伝え
この指針さえ持っていれば優秀な歯医者さんと出会えるであろう、3つのポイントを伝授します。


 

1.マイクロスコープ(顕微鏡)で治療可能か

まず、根っこの治療を行う際に、マイクロスコープ(顕微鏡)を使用可能なクリニックかどうか

これがあるかないかで天と地ほどの差があるんです。



「マイクロスコープがないところに行かない方がいい」は言い過ぎかもしれないですが、基本的にはある所に行くことを強くおすすめします。

今通われている、もしくはこれから通うクリニックにマイクロスコープが置いてあるかどうかを一度HPで確認してみてくださいね。


 

2.「菌のバランスを整える」考え方があるか

これは先生の考え方の問題。
歯周病の治療に際して、菌のバランスを意識している歯科医院に行くことをおすすめします。

ひと昔前までは歯周病菌も、何でもかんでも殺菌すれば良い的な考え方が主流でした。

抗生物質を大量に使って歯周病治療を行う「歯周内科」が存在したくらいです。


しかし抗生物質の問題は闇が深く、薬への耐性を持った細菌(耐性菌)が生まれたり、口の話なのに腸にまで影響があったりもします。

前半でも話した通り、私たちの口の中には約400種もの細菌が住んでいます。この菌のバランスを意識して口腔内を治療していくという流れが今後増えていくでしょう。


菌と口腔内の悩みとの関りを詳しく知りたい方はこちら。 菌と歯周病と、口臭と
キーワード:菌、歯周病

 



 

3.スタディグループなどに投資している先生か

歯科医の治療技術は当然、時代とともに日々進化しています。

歯や口腔内の病気に対するアプローチ、治療のテクニックは先生の経験や方針によっても様々であることは想像に難くないですね。

すでに経験を積んだ先生であっても、医師のスタディグループなどに参加されて最新の技術を学び続けている先生のほうが、信頼できる可能性が高いと考えられます。

 

もちろん外部のスタディグループでなければいけないわけではありません。
ある程度の規模のクリニックだと、クリニックの中で勉強会が定期的にあったりもします。

要するに、ある程度コストをかけてでも研鑽している、という状況が重要なんです。




 

適切な予防と治療で歯から全身の健康を守る

この記事では、皆さんが悩みがちな歯医者選びの極意を中心に、口腔内ケアの重要ポイントを解説してきました。

歯周病が全身の健康に悪影響を与えている、という事実はかなり衝撃。
そして「手間をかけるのは歯周病予防、お金をかけるのは根っこの治療」でしたよね。

毎日の"手間をかけた"予防で歯周病を防ぎ、"お金をかけて"優秀な歯医者さんに根っこの治療をお願いする。

KINSと一緒に、口腔内から全身の健康を支えていきましょう。

 



参考文献:
・(※1)Fan Zeng, Receptor for advanced glycation end products up-regulation in cerebral endothelial cells mediates cerebrovascular-related amyloid β accumulation after Porphyromonas gingivalis infection, Journal of Neurochemistry. 2020 May;158(3)724-736.

・(※2)Evanthia Lalla, Diabetes mellitus and periodontitis: a tale of two common interrelated diseases,Nat Rev Endocrinol. 2011 Jun;7(12)738-48.

・(※3)S Offenbacher, Periodontal infection as a possible risk factor for preterm low birth weight,J Periodontol. 1996 Oct;67(10)1103-13.

・(※4)A Adachi, Potential efficacy of low metal diets and dental metal elimination in the management of atopic dermatitis: an open clinical study, J Dermatol. 1997 Jan;24(1):12-9.

・(※5)「わが国における歯内療法の現状と課題」
須田英明

 

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