菌をきちんと編 #039

口腔内の菌が全身に与える影響

 

目次
  • お口の中の菌の分布
  • クレブシエラ菌と腸内細菌の関係
  • 歯周病とアルツハイマー病の悪化の関係
  • マウスウォッシュの注意点と硝酸塩の重要な働き
  • 口臭に繋がる原因とは
  • 唾液の重要な働き

 

お口の中の菌の分布

 私たちの体内にはたくさんの菌が存在します。腸内にも、皮膚にも、頭皮にも、そしてもちろん口腔内にも。なんと、口の中だけで約500~1000種類もの菌が存在し、多い人だと1兆匹も暮らしているといわれています。

そんな菌が多く存在する口腔内は、どのようなケアが必要なのでしょうか?

口腔内に住む細菌や口臭の原因について。一緒に見ていきましょう。


 
まず、お口の中のどこに菌が多く暮らしているのか考えたとき、「虫歯」などもあるように歯に多く存在するという風に予想する方も多いかもしれません。
 
しかし、実際に口腔内においてもっとも菌が存在しているのは「舌」です。
舌の表面は突起状になっていてボコボコとしているため、その隙間に菌が生息しているのです。そのため、普通の歯ブラシだと実は綺麗になりづらく、掃除しづらい箇所でもあります。

そして、この舌についた菌は口臭の原因にも。
口臭が気になる方は、歯磨きに加えて舌専用のクリーナーなど使ったケアも行ってみると良いかもしれません。

 

 

クレブシエラ菌と腸内環境の関係

そしてなんと、口腔内細菌が与える影響はお口の中にとどまらず、腸内にまで及びます。

 

例えば「クレブシエラ菌」。多くの人が当たり前のように持っている菌ではありますが、この菌が腸内へ移動することで、炎症に繋がる場合もあるのです。

虫歯や歯周病など、歯に関する症状のためだけではなく、腸内や体のためにも日々の口腔ケアが大切だとわかりますね。

しかし口腔ケアも、スキンケアと同じでやりすぎは良くありません。歯磨き自体は食後にこまめに磨く事で虫歯になる確率も下がるので悪いことではないですが、問題は歯磨き粉です。

歯磨き粉の中でも、界面活性剤や研磨剤が含まれるもの。これは菌の落としすぎに繋がってしまいます。悪い菌だけでなく、良い菌も洗い流してしまうのです。これらのような歯に優しくない成分を避けるだけでも、菌ケアに繋がるということです。
 

 

 

歯周病とアルツハイマー病の悪化の関係

歯周病が悪化した場合、糖尿病や骨粗しょう症に繋がってしまうことはご存知の方も多いかもしれませんが、それだけでなく、なんと歯周病からアルツハイマーの悪化にも関係することが近年の研究によって示されてきました。


皆さまは「リーキーガット」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか?

腸内から菌が漏れてしまい、様々な不調を引き起こしてしまう状態のことを指します。

 

実は、このリーキーガットに似た症状が口腔内でもみられることがあります。歯周病など、口腔内の異常が「リーキーマウス」を引き起こすのです。


歯周病により炎症が発生し、菌と毒素が血流に入ってしまう。すると脳にまで到達してしまい、アルツハイマーになってしまうことが論文に示されていました。

リーキーガット、リーキースキン、リーキーマウスなどなど。

このような様々な菌の漏れを防ぐためにも、長期的な菌ケアが大切だとわかるのではないでしょうか。

 

 

マウスウォッシュの注意点と硝酸塩の重要な働き 

さて、このように口腔内細菌から出てくる症状を避けるためにも、マウスウォッシュなどでケアをしたくなるところですが、実は、抗菌成分やアルコールなどが入ったマウスウォッシュを使いすぎると、必要な菌まで殺してしまうので注意が必要です。

 

ビーツなどによく含まれている硝酸塩。この硝酸塩が分解されると一酸化窒素が出てくるのですが、そうすると血流に影響が出てしまいます。

 

さらに一酸化窒素を流しすぎると、血流に負担がかかり、糖尿病になりやすいことも分かっています。菌ケアをしようと、ついマウスウォッシュをやりすぎてしまう方もいるかもしれませんが、体への影響もあるためやりすぎには注意してください。

 

 

口臭に繋がる原因とは 

病的口臭

ここからは口臭の原因についてです。

口臭が気になる方は、口腔内の菌のバランスを整えることが大切ですが、その原因は一つではありません。まずは病状からくる口臭をお伝えします。



口臭に関わる原因(病気などの場合)

「歯科」…歯周病、粘膜、腫瘍、虫歯、唾液 

「医科」…皮膚科、精神科、内科、呼吸器科

「耳鼻科」…鼻炎、アデノイド、扁桃腺炎  etc


 

このように口臭には様々な原因があるのですが、その中でもあまり知られていないのは、歯科にあたる銀歯からくる口臭です。

 

もちろんそれだけでなく、風邪を引き鼻が詰まっていたら口呼吸になり、唾液の質が下がって口臭に繋がることもあります。 

 

 

生理的口臭 

それでは、口臭は病気にならなければ大丈夫なのかな?と思う方がいるかもしれませんが、他にも私たちの生活の中でも多くの要因が上げられます。

 

健康で体に異常はない。なのに口の臭いがきになるという方がいたら、もしかするとこのような原因かもしれません。



口臭に関わる原因(健康な場合)

「生活習慣」…睡眠、食事、喫煙、飲酒、薬物

「ホルモンバランスの変化」…更年期、月経、思春期、妊娠

「生理的」…起床、疲労、空腹、華麗緊張 etc

 

生活習慣が乱れていたり、お酒の過剰摂取をしていたり、さらには胃潰瘍により胃から臭いが出てくる事も口臭の原因になる事もあります。

 

お口の中の環境だけが口臭の原因だと思ってしまいがちですが、このことから様々な要因から口臭に繋がることが分かりますね。 

 

 

唾液の重要な働き

最後は口腔内のヒーローである「唾液」について。

普段私たちが意識せずとも、食事の分解や、乾燥から守ってくれている唾液ですが、実はそれ以外も多くの作用があるのをご存知でしょうか?

 

 

唾液の働き

「消化作用」…食事の際のデンプンの分解する

「抗菌作用」…ラクトフェリン、リゾチームなどの抗菌物質が含まれ、菌の繁殖を防ぐ

「粘膜保護作用」…食道を通る食べ物を包み傷つかないよう守る

「粘膜修正作用」…皮膚などの傷跡を修復する

「再石灰化作用」…歯の表面のエナメル質を修復する

 

このように私たちは気づかないうちに唾液の作用に助けられている事も多くあるのです。ただ、唾液は年齢とともに量が減ってきやすいので、しっかり噛んで食べたり、マッサージをするなど唾液が出やすい身体を作ってあげましょう。

 

いかがでしたか?誰もが気になる口臭。その原因は生活習慣から歯周病など様々で、やはり毎日の菌ケアが大切だということがわかりました。

口腔ケアを行いたい方は、界面活性剤が少ない歯磨き粉を選んだり、マウスウォッシュを控えめにしたり「菌」を減らしすぎないことも重要です。

 

正しいケアをするだけで、身体がより健康に、そして菌も元気に。
ぜひ一度、菌に優しいケアをしてみてはいかがでしょうか。

 

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