菌のホント編 #006

知ればもっと好きになる。菌の世界へようこそ。

 

目次
  • 乳酸菌とビフィズス菌の違い
  • ビフィズス菌のひみつ
  • バイオジェニクスという光

 

目には見えないかもしれませんが、私たちの体には数100種、約1000兆もの細菌が暮らしています。今回はその中でも、善玉菌と呼ばれる「乳酸菌」と「ビフィズス菌」に光を当てて、みなさんにご紹介をしたいと思います。

より“菌”が身近なものとなるように。KINSと一緒に学んでいきましょう。

 

乳酸菌とビフィズス菌の違い

日頃からよく耳にする、「乳酸菌」と「ビフィズス菌」。この違い、みなさんはご存じでしょうか?以前にも、こちらの記事で、乳酸菌について詳しくお話をしました。

 

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実は、乳酸菌とビフィズス菌、以前はどちらも同じく乳酸菌の一種として扱われていました。しかし、研究が進んだことによってビフィズス菌と乳酸菌の違いが徐々に明らかになり、別の種類として分類をされるようになったのです。同じ善玉菌でもある乳酸菌とビフィズス菌、これらの菌には「住んでいる場所」にも「生み出すもの」にも、大きな違いがありました。

 

乳酸菌は主に、小腸や乳製品、自然界の中にも存在しています。また、酸素の中でも生きることができるのが特徴です。そして乳酸を代謝することで、腸内を整え、便秘の改善や肌の炎症を抑えるなどの効果を発揮してくれます。

一方、ビフィズス菌は主に、私たち人間の大腸で暮らしており、乳酸菌と違い空気中では生きる事ができません。そのため、酸素の届く小腸では生息することができないのです。また、主な代謝物も、乳酸菌は乳酸のみでしたが、ビフィズス菌は、加えて酢酸も作りだすことができます。

 

このように、ヒトにも様々な性格や特徴があるように、"菌"にもそれぞれみんな違った特徴があるのです。そう考えると、菌もなんだか、愛嬌がありませんか?では次に、ビフィズス菌について、より深く掘り下げてみましょう。

 

ビフィズス菌のひみつ

ビフィズス菌は、1899年にフランスの研究所で、母乳で育てられた乳児の便より発見されました。V字やY字様に枝分かれをした独特の菌の形態から、ラテン語で『二又の』を意味する、「bifidus(ビフィドゥス)」と命名されました。

そして、時を経て1924年には、二又を意味する「bifidus」と、細菌を意味する「bacterium(バクテリウム)」を合成した『Bifidobacterium(ビフィドバクテリウム)属』がつくられ、1974年には、ビフィズス菌はビフィドバクテリウム属に属する細菌として分類されました。

 

また、発見当初ビフィズス菌は、赤ちゃんの腸内にのみ生息する菌と考えられていましたが、その後の研究により、広く人や動物の腸内で生息し、腸の健康に大きな役割を果たしていることが明らかになりました。さらに、腸内フローラに影響力の大きい大腸において、99.9%を占めているのはビフィズス菌といわれています。ただ、ある研究により、乳幼期には多量にあったビフィズス菌が、加齢を伴うにつれ減少してしまうという事実が判明したのです。

加えて、60歳以降になると、大腸菌などを含むプロテオバクテリア門の割合が増え、悪玉菌が優位な腸内細菌叢へと変わってしまうのです。避けられない老化に立ち向かうためには、日ごろから食生活や生活習慣を整えて、また、ストレスとも上手に付き合い、善玉菌の住みやすい腸内環境を維持することが、とても大切なんです。

 

また、ビフィズス菌の最大の特徴は乳酸に加えて、酢酸も作り出すことができるという点にあります。酢酸は乳酸と比較し、腸内を酸性にする力が多く、悪玉菌の繁殖を防ぐ力が強いのが特徴といわれています。

 

 

バイオジェニクスが作りだす未来

ここで少し、近年注目をされている「バイオジェニクス」にも触れてみましょう。バイオジェニクスの語源は「biogenic(生物により生成された)」という意味があり、いわゆる善玉菌と呼ばれる菌たちがつくりだした物質の総称を、バイオジェニクスと呼びます。

ちなみに、乳酸菌やビフィズス菌の生きた菌を直接取り入れることは、「プロバイオティクス」と呼ばれ、腸内フローラのバランスを整えることを目的としています。一方、「プレバイオティクス」は、腸内細菌のエサとなることで、善玉菌を増加させるお手伝いをしてくれる成分たちです。具体的には、オリゴ糖や水溶性食物繊維といった成分が該当します。

 

そして「バイオジェニクス」は、菌体成分そのものや菌の分泌物を含んだものとなり、腸内フローラを介することなく直接的に体に作用する効果が期待できます。直接的に身体全体に作用をすることで免疫機能を高めるのみにとどまらず、近年の研究においては様々な疾病への改善効果も示されています。

今後、さらに研究プロバイオティクスをさらに進化させたバイオジェニクスの存在が、より多くの方の悩みに寄り添い、さらに多くの人にとって悩みを解決する希望の光になるかもしれませんね。

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