ストレスや食事バランスの乱れなど、様々な要因が絡み合って起きてしまう便秘。
大人の便秘は生活リズムなど色々な要素が関係していて、なかなか改善せず悩んでいる方も多いかもしれません。
そんな時に意識したいのが、「菌ケア」。
腸内細菌のバランスを良くすることで、便秘などお通じの悩みも改善が期待できます。
そしてヘルシーな菌ケア食材として、KINSオススメなのがオリーブオイル。
今回はオリーブオイルがなぜ菌ケアに良いのか、そのヒミツをKINSと一緒に紐解いてみましょう。
目次
- オリーブオイルと菌ケア
- オレイン酸が固い便を柔らかくする
- KINS流!オリーブオイルの選び方
- 「地中海料理」で日々の食事の一部に
オリーブオイルと菌ケア
オリーブオイルは近所のスーパーでも売られている、おなじみのオイル。
料理に気軽に取り入れている方も多いのではないでしょうか。
実はそんな定番のオリーブオイルは、菌ケアの万能選手なのです。
まずオリーブオイルのメイン成分は「オメガ9脂肪酸」というオレイン酸。
オレイン酸は「一価不飽和脂肪酸」とも呼ばれる脂肪酸の一種で、胃腸の働きを良くすることにも大きく関わっています。
オレイン酸は整腸作用以外にも、悪玉コレステロールを減らすという働きも。
こっくりとしたオイルで満腹感も感じやすいので、ダイエット中の人にもぴったりです。
またオリーブオイルには、抗酸化作用の高いポリフェノールも豊富。
ポリフェノールを摂ることは美肌・免疫力アップにも良いとされています。
美容や健康のために菌ケアをしている人にとっては、積極的に摂りたいオイルですね。
オリーブオイル以外にもオレイン酸を含むオイルはあるのですが、その中でも
・特にオレイン酸の含有量が高い
・スーパーなどで手に入りやすい
・安価
・味やニオイにクセがない
といった点で、オリーブオイルは菌ケアに特にオススメなのです。
菌ケアの基本は、食物繊維や発酵食品など腸内環境に良い食材をたっぷり摂ること。
さらに整腸に良いオレイン酸を含むオリーブオイルを合わせれば、手軽で理想的な菌ケアごはんが実現します。
オレイン酸が固い便を柔らかくする
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、胃腸の働きに良い影響を与えてくれると考えられています。
オレイン酸には、胃液の分泌を促して消化しやすくしてくれたり、また便秘気味の人には便を出しやすくする働きも。
これはオレイン酸が腸内に届くことで、腸壁の潤滑油のようになり便を押し出しやすくしてくれるためです。
加えて便自体をやわらかくしてくれるとも考えられています。
オリーブオイルは古くから便秘に良いとされ、「天然の便秘薬」と呼ばれていたという話もあるほど。オレイン酸が胃や小腸ではあまり吸収されず、大腸にまでしっかり届きやすいのも理由のひとつでしょう。
またオレイン酸は便の潤滑油となる以外にも、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活性化してくれる働きもあります。
海外のある実験では、毎日ティースプーン一杯のオイルを4週間摂取したところ、便秘解消したという報告もされています。
特に便秘解消目的でオリーブオイルを摂る場合、生のままをスプーン一杯など適量飲むのがおすすめ。
寝る前に飲んでおくと、翌朝の便通がスムーズになるという声も多いようです。
KINS流!オリーブオイルの選び方
オリーブオイルは菌ケアにもおすすめな、ヘルシーオイル。
ただどこでも売られていて種類も多いだけに、選び方に悩んだこともあるのではないでしょうか?
安価なオリーブオイルの中には、他の油と混ざっていたり栄養価の低いものもあるので注意が必要。
KINS流の良いオリーブオイルの見極め方も、以下に解説しておきましょう。
ピュアよりもエクストラヴァージンオリーブオイルを
オリーブオイルには実は様々なグレードがあり、その種類は細かく分けると6種類以上。
中でもスーパーなどで一般的によく見られるのが、「エキストラヴァージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」です。
この2つのどちらがいいの?と思う方も多いでしょうが、正解はエキストラヴァージンオイル。
もちろんどちらにもメリット・デメリットはありますが、グレードが最上級なのはエキストラヴァージンオイルなのです。
エキストラヴァージンオイルとは、簡単に言うと絞ったままのオリーブオイル。
加熱や化学処理は一切行わず、オリーブオイルならではの栄養や風味がそのまま残っています。
対してピュアオリーブオイルは、ヴァージンオリーブオイルに精製加工したオリーブオイルが混ざったもの。
ピュアは風味が軽いので使いやすい一面もあり、価格も比較的安めです。
しかし2つを比べるとエクストラヴァージンのほうが、断然栄養価が高いという事実が。
ポリフェノールにいたっては、ピュアオリーブオイルの100倍にもなるといわれています。
さらにエクストラヴァージンオリーブオイルには、ビタミンEやカロテンなどの栄養も豊富。
ビタミンEは自律神経バランスを整える働きもあり、注目したい栄養素です。
ストレスなどで自律神経が乱れると、それにより腸の働きが悪くなり、便秘につながる可能性も。
栄養面から見ても便秘対策としても、エキストラヴァージンオリーブオイルは優秀なのです。
早摘みのものを選ぶ
エキストラヴァージンの中でも、さらにオススメなのが早摘みオリーブオイル。
これはオリーブの実が熟す前の、まだ青い状態で収穫されオイルにされたものです。
早摘みのオリーブオイルはフレッシュで緑々しい香りが残り、料理の風味アップとしても優秀。
またオリーブの実に含まれるポリフェノールは、実が熟すにつれて減少していく傾向があります。
そのため、早摘みの段階で作られたオリーブオイルのほうが、よりポリフェノール量も高いとされているのです。
早摘みのエキストラヴァージンオリーブオイルは、熟してから作られるものより希少価値が高め。
摂れる量が少ないので価格も上がりがちですが、その風味とリッチな栄養バランスを考えるとオススメしたいオイルです。
少し渋め苦めのオイル
オリーブオイルの強い風味は苦手だから、あえて風味の少ないピュアオリーブオイルを使うという方もいるかもしれません。
しかしオリーブオイルのちょっと渋いような風味は、まさにポリフェノールによるものなんです。
渋みや辛味のような独特の風味が強い=それだけポリフェノール豊富なオリーブオイルであるということ。
そう考えると、風味の強いオリーブオイルの良さも感じられるのではないでしょうか。
オリーブオイルの強い風味を活かすなら、カルパッチョやサラダのドレッシングなど生での料理がおすすめ。
強い風味をとことん活かすことで、魚や葉野菜の臭みを抑えて食べやすくしてくれます。
「地中海料理」で日々の食事の一部に
「地中海ダイエット」
「地中海式食事法」
そんな言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは南イタリアなどでおなじみの、伝統的な地中海地方の食事のこと。
これまで世界保健機構WHOなどは、「健康な食事」の研究を続けてきました。
その過程で地中海地方の伝統的な食事が、実は生活習慣病予防に適していると発見されたのです。
地中海式の健康的食生活の特徴は、
・野菜と果物をたくさん取り入れている
・全粒粉を使ったパスタやパンを多く食べる
・ナッツ、ベリー類、イモ類、豆類を多く食べる
・鶏肉、魚、乳製品から主なタンパク質を摂る
・赤身肉、牛肉や豚肉は少ない
・ヨーグルトやチーズなど発酵食品が豊富
・ワインを毎日少量飲む
というようなもの。
そしてこれらに加えて、
・オリーブオイルを多く使う
といった点があるのです。
確かにイタリア料理などでは、オリーブオイルが頻繁に使われていますよね。
地中海式の食事法が健康に良いことについては、これまで様々な研究がされエビデンスも豊富。
1960年代にミネソタ大学の教授らが行った研究では、「地中海式食生活」を続ける人の平均寿命が長いことが報告されています。
オリーブオイルが体に良いということは、地中海地方に続く伝統の中にも見ることができるのですね。
地中海スタイルのレシピなら、たっぷりオリーブオイルを取り入れることができます。
菌ケアのためにも良質なオリーブオイルを摂取して、毎日スムーズな日々を目指しましょう。
[参考文献]