菌をきちんと編 #034

あなたの妊活を応援する細菌のお話

 

「夫婦2人で妊活を頑張っているけれど、なかなか結果に結びつかない…」

このような悩みを抱えている方も少なくありません。

 

食事や睡眠などの生活習慣を改善したり、なるべくストレスのかからない生活を送ったりとさまざまな方法がありますが、菌があなたの妊活の味方になってくれるかもしれません。

 

そこで今回は、あなたの妊活を応援する菌についてご紹介いたします。

 

目次
  • 妊活と菌
  • 膣内の乳酸菌が妊娠に与える影響
  • 腸内にいるビフィズス菌も大活躍!
  • 命を授ける「ラクトフェリン」 


妊活と菌

人間の体の中にはさまざまな細菌が存在しています。体に良い影響を与える細菌もあれば、悪い影響を与える細菌もあるのです。

 

そんな細菌のバランスが正常な時に、人間は健康的な生活を送ることができます。逆に細菌のバランスが崩れてしまうと病気になってしまう可能性もあるのです。

 

これは体の一部である膣内も例外ではありません。

膣内にもたくさんの細菌が生息しており、その状態が妊娠に影響を与えます。つまりは、膣内の細菌の状態が妊娠に最適な状態であれば、妊娠に近づくことができるのです。

 

これまでさまざま方法を試しても妊活がうまくいかなかった方でも、膣内の細菌に注目することで成功する可能性が残されています。

 

 

膣内の乳酸菌が妊娠に与える影響

妊娠できる年齢の健康な女性の膣内にはラクトバチルスという細菌が豊富に生息しています。ラクトバチルスは乳酸菌の一種であり、乳酸を産生する働きがあります。

 

この働きによって、膣内は弱酸性の状態に保たれており、ウイルスや病原性細菌が増殖しにくい環境になっているのです。膣内にラクトバチルスという乳酸菌が存在しているおかげで、膣を感染症から守っているということになります。

 

ある研究の結果では、この乳酸菌はウイルスや病原性細菌から膣内を守るだけでなく、妊娠にも大きな影響を与えることがわかっています。

 

研究の内容は、不妊と膣及び子宮内の細菌環境が不妊治療に及ぼす影響について調査しています。その結果、乳酸菌の割合の低下が体外受精患者の妊娠率、着床率、妊娠継続率、妊娠成功率の低下と相関性が認められたのです。

 

参照:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27717732/

 

特に乳酸菌が90%以下の状態では、着床率が1/2になってしまいます。この研究から妊活を成功させるには、いかに乳酸菌の多い状態を作るかが鍵になるということがわかります。


膣内及び子宮内の乳酸菌に着目することで妊活成功に近づくということです。

 

 

腸内にいるビフィズス菌も大活躍!

妊活では膣内や子宮内に存在している細菌だけでなく、腸内細菌も大きな影響を及ぼします。腸内にいるビフィズス菌は妊活の大きな味方となってくれるのです。

 

腸内環境が整えられている状態では、ビフィズス菌がビタミンを産生してくれます。その中には葉酸も含まれます。葉酸とはビタミンB群の一種であり、代謝に関係しており、DNARNA、たんぱく質の生合成を促す栄養素です。

 

細胞の産生や再生を助けることで体の発育に役立ちます。細胞の分裂や成熟にも関係しているため、胎児にとっては重要な栄養素なのです。

 

そんな葉酸は食事から摂取するのが基本。モロヘイヤやブロッコリー、ほうれん草などに多く含まれています。日本人の平均的な摂取状況を見てみると、通常の食事を摂取していれば十分に葉酸を摂取することができます。

 

しかし、妊娠を望んでいる女性は通常の1.8倍の葉酸が必要。そのため、食事だけで葉酸摂取が難しい場合にはサプリメントなどが奨められているというわけです。

 

しかし、細菌に注目すると葉酸摂取の問題も解決します。腸内環境が整えられていれば、ビフィズス菌が葉酸を産生してくれるため、食事やサプリメントにそこまで過敏になる必要はないのです。

 

これまで、食事内容を見直したり、サプリメントを摂取したりしたけれど妊活がうまくいっていない方は腸内環境を整えるという視点を持つと良いかもしれません。

 

腸内環境を整えるためには、いくつかのポイントをおさえた生活習慣を送る必要があります。

まずは、日々の食事から菌を直接取り入れるということを意識してみてください。キムチや味噌といった発酵食品を食べることで善玉菌が増えるので腸内環境が整っていきます。

 

次に、食物繊維の摂取も大切。食物繊維は町内の善玉菌のエサになるため、ビフィズス菌や乳酸菌がさらに増えることに期待ができます。

「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方をバランスよく摂取するように心がけてみてくださいね。

 

そして、腸内環境を整えるため意外にも重要なのが、運動習慣を身につけること。

運動することで酸素が全身に巡ります。これによって自律神経が整えられて腸の働きが活発になります。ただ、あまり激しい運動は自律神経の乱れにつながるため、程々がポイント。30分程度のウォーキングやストレッチなど無理のない範囲の運動から始めましょう。

 

 

命を授ける「ラクトフェリン」

皆さんは「ラクトフェリン」という成分を聞いたことがありますか?

 

妊活をするにあたり、とっても重要な成分です。

ラクトフェリンは、唾液や母乳、涙液などの分泌液に分布する鉄結合性糖たんぱく質であり、感性防御に必要な成分です。ラクトフェリンには抗菌効果があるため、病原菌から身を守る上で重要な役割をしています。

 

そんなラクトフェリンは膣内でも免疫調整の役割を果たしている可能性が指摘されています。

 

ラクトフェリンを摂取することで膣内乳酸菌であるラクトバチルスが増加して妊娠率がアップしたという臨床試験結果も報告されています。まだ、研究段階ではありますが、ラクトフェリン摂取が妊活成功へと導いてくれる可能性が示唆されています。

 

参照:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6332758/

 

しかし、ラクトフェリン摂取の際には注意点があります。それはラクトフェリンが腸内に届いて初めて妊活にプラスとなる働きをするということ。

ラクトフェリンは、乳に含まれる栄養素ですが、熱や衝撃に弱いという特徴があります。

 

市販の牛乳では、加熱処理の段階でほとんど破壊されてしまっており、微量しか含まれていません。また、酸に弱いという特徴も。口からラクトフェリンを摂取したとしても胃酸によって分解されてしまうのです。

 

ラクトフェリンは腸で溶けることで大切であり、腸内細菌のエサにならなければ摂取する意味はないといえます。ラクトフェリンを摂取する際には、腸まで届かせることができるのかということも確認しましょう。

 

ラクトフェリンを腸まで届かせるには、2つのポイントに着目しましょう。

 

1つはラクトフェリンを摂取するタイミングです。食後は胃酸の分泌が活発になっています。そのため、ラクトフェリンは胃酸の分泌が穏やかなタイミングで摂取する必要があります。食前や食後1時間経過後など効果的なタイミングで摂取しましょう。

 

2つ目は、商品選びです。ヨーグルトやサプリメントでも腸まで届かせることをアピールしている商品があります。それらの商品は胃酸で分解されないような加工が施されているはずです。そのような胃酸では分解されずに腸まで届いてから溶け始める腸溶性の商品を選びましょう。

 

妊娠の成功にはさまざまは要因が絡み合っています。生まれたことが奇跡という表現をする方もいますが、それもあながち大袈裟ではないのかもしれません。

 

現在、妊活に苦戦している方は、ぜひ細菌に着目して今後の妊活を成功させましょう。

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